マルセイユで野宿をしていると知らないおじさんの家に泊まることになる

世界一周63日目(11/8) スペイン・バルセロナ

9時に起きました。ここはバルセロナの安宿です。いつものことながら起きてスマホを見てダラダラします。宿に泊まるとこういう無駄な時間が増えますね。

チェックアウトをして近くのマックに行きました。コーヒーを飲みながら今日の予定を立てます。昼からはフリックスバスでフランス・マルセイユに行きます。

スペインでやり残した事はパエリアを食べる事です。昼までの時間に食べようとネットで検索してみました。

パエリアは量が多く基本2人で食べるものらしく、ぼっちには厳しい料理らしいです。しかしネットで一人分を盛ってくれるフードコートがあるのでそこに行きたいと思います。

カタルーニャ広場の横にある百貨店的なところに行きます。最上階はフードコートになっています。実際に行ってみるとレストランのような敷居でした。

パエリアは9.9ユーロ(1300円)でした。旅を辞めなかったらこんなの食べれなかっただろうな(しみじみ)。パエリアは美味しかったです。オリーブオイルが半端ないらしく胃に攻撃してきます。これは1人前で十分ですね。

wifiが飛んでいたので次の街マルセイユについて調べます。治安が結構悪いらしいです。マルセイユには港があってそこから色んな人が入ってくるらしいです。

昔は日本からヨーロッパに入る手段として、横浜からマルセイユに船で行くことがメジャーでした。安藤忠雄もここから日本に帰ったらしいです。

フリックスバスの到着時間が23:40なんですよ。なので心配していました。そんな時間に治安の悪い街に行くのは。

さらに宿を取っていません。チェックイン時間に間に合わないので。まあ何とかなるか精神でいきます。

フリックスバスに8時間乗りました。久々の長距離バスです。僕の楽しみな時間です。読書→ネットサーフィン→景色を見ながら音楽→居眠りのルーティンで過ごしました。

マルセイユに着きました。駅ターミナル内に大きな木が並んでおり、一つの街のようになっていました。

周りを見渡すと黒人が多い。さらに言うと荷物も持たない若いホームレス達です。

しかし僕も色々経験しているのでそこまで怖くありません。ここで寝ようと思います。

24時になると駅は封鎖されました。24hじゃないの?!仕方ないので外のベンチに座っていました。黒人達も出されて20人以上は駅の周りをうろついていました。

マットを広げベンチで寝ようとすると、小さな自転車に乗った40歳くらいの白人のおじさんが僕の事をじっと見ています。周りの黒人より怖いな、と思っていると話しかけてきました。

おじさんは全く英語が話せないのでフランス語で僕に話しかけて来ます。でも全然分かりません。ジェスチャーを交えて15分以上格闘すると、google翻訳で文章を見せてきました。そこには英語で「これから寒くなる、雨も降る、よかったらうちで寝ないか?」と表示されてました。

まじか!?僕が驚いていると、おじさんは「ここで寝るとあそこの黒人達に荷物を取られる」とジェスチャーで伝えてきました。

僕はおじさんの家に行くことになりました。おじさんの家は駅から15分ほど歩いた所にありました。

家はマンションの一室です。「お邪魔しまーす」と言って入ります。おじさんに「この部屋を使いなさい」とダブルベッドの部屋を用意してくれました。

そしてビーサンと短パンを貸してくれて、暖かいパンとチキンを出してくれました。僕は嬉しい半面、落ち込みました。僕にはこんな事はできない、と。

駅で野宿している見ず知らずのアジア人を家に泊めてもてなす、なんて事を僕はできないと思います。

しかしおじさんは知らない僕を助けてくれた。一生感謝して、次に繋げようと思います。本当にありがとうございます。

1時過ぎに寝ました。ぐっすりと眠りました。

 

 

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